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スペインで日本人俳優として活動中。関西のあんちゃんの悪戦苦闘と成長を綴った元気の出るブログです。


by k-chulo
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ウッディ・アレン監督作品に・・・

今週月曜日の朝、以前仕事をしたことがあるキャスティングディレクターから直接電話が。


「明日なんだけど、
  ウッディ・アレンの映画
    エキストラ出演できる?」


今ここスペインでは、かなり話題になってるんですが、ウッデイ・アレン監督がバルセロナを舞台に映画を撮っています。
ちょうど今週月曜日がクランクインで、スペインの新聞やテレビでは大々的に取り上げています。

映画のタイトルは「Midnight in Barcelona」

出演者は「ロスト・イン・トランスレーション」や「マッチポイント」で有名なスカーレット・ヨハンソンが主演。
スペインからはペネロペ・クルスハビエル・バルデムも出演するという超ビッグプロジェクト。

撮影が始まる前からここバルセロナでは話題になっていて、エキストラを一般募集するウェブサイトには何千人もの応募が殺到しているとか。


さて最近は滅多に背景仕事はしないK-chuloですが、こんなチャンスはない!ってことで即答でOKしました。まぁ、エキストラなんでその他大勢でスクリーンに映ることはないやろうけど、ハリウッド映画の超VIPを遠めからちょっとでもお目にかかれればいいなぁ~、っていうかなりミーハー気分で現場に向かいました。



さて、撮影日。

集合は午前8時15分。バルセロナの観光地でも有名なボケリア市場のそば。

メトロの出口を出るとランブラス通りの花屋が並ぶ近辺で既に撮影の準備が始まってました。
集合場所のロビーには、色んな人種の老若男女あわせて50人ほど。どうも大半は一般公募のエキストラの人たちみたい。

さて、エキストラなんで基本的に衣装は持参するんですが、撮影場所からして僕に振られるのはきっと「日本人観光客役」だろうと予想してたので、いかにも観光客!って感じの渋い濃い目の赤シャツを着て、衣装スタッフのチャックを受けました。

衣装さんが「そう、これこれ!観光客のイメージばっちりね。」って、親指をたてたOKサインをもらいました。


さて、この衣装チェックが終ると、早速現場入り。
ランブラス通りの一部が完璧に遮断されていて、一般人は入れない状態。周りを警官やスタッフが警備して、かなり物々しい状態。撮影現場には一人ずつ顔を確認されながら狭く開かれたバリケードの隙間から入っていきます。


現場に着くと、いよいよ現場スタッフからポジションを指定されます。そう!ここがポイントです。
この時点でどこに配置されるかで、雲泥の差が出てきます。僕はいつも通り、ポジションの割振りをするスタッフをマークし、「素人ちゃうで」光線を出しつつ、今日の最大の難関突破を図っておりました。

だって、今日は演技はない(いやぁ、動きはあるけど…ねぇ、演技ってほどでもないでしょ)んで、このポジショニングが今日の肝。



そんなことを考えていたら、遠くの方にトレードマークの帽子をかぶったおじさんの後姿が…。


あ、あれっウッデイ?


あっ、こっち向いた。


うわぁぁ~、本物ウッディや。


・・・ でも、かなり遠くの方。


いやぁ、当たり前やん。そんな近くで見れるわけないやん。



さっ、気分を入れ替えて、お仕事お仕事…って思っていたら、僕の「いかにも観光客ルック」と機敏な!動きに注目したスタッフが、別のアジア人とセットで花屋で写真を撮る観光客役として、割とカメラに近いポジションを指定。


やりぃ!! 


幸先いいスタート。


僕と一緒に観光客役をやるエキストラのお兄さんは、普段はバルセロナの大学で情報通信を教えているアメリカ人の教官。彼はやはり、一般公募で採用されたようです。
そんな雑談をしていて、何気にちらっと横を見たら…



?? 


?!?!?!



そして、目が…点。



あれっ、あれっぇぇ~、あの帽子の人が、にいるやん。



う、ウッ
ウッディ・アレン! やん 



僕の右横3歩くらいのところであのウッディ・アレンが撮影スタッフに指示を出している最中。


うぁ~~ あの有名監督がこんな至近距離に…。


でもでもでも、僕はしがない「背景」
向こうから声をかけてこないうちは、こちらから声をかけるのはご法度。
いつかは本当にお仕事したいもんです…なんて思いながら、監督のお姿をしっかり目に焼き付けておりました。



そして、監督から視線をずらして、ふと撮影現場を取り囲んでいるギャラリー(野次馬)をみると、凄い!!!!
みんなカメラや携帯でバシバシ、バシャバシャ写真を撮ってる。

こんなに多くのレンズが自分の方に向かっているとかなりの威圧感がありますよぉ。

はい、はいっ、分かってるって… 

実際のズームは僕じゃなく、3歩横にいる監督やってことくらい。

野次馬のみなさん、かなりの写真に僕の姿が映りこんでると思いますが、すみません。



カメラ、照明のテスト。メイン女優のダブルの人を入れた動きのリハーサルが続いた後、なんか現場の動きに変化が出てきた…と思っていると、
前後左右4人の屈強なボディガードに囲まれたブロンド女性が現場入り。



ぐわ、ぐわっっ、ぐわっぁぁぁぁ~



スカーレット・ヨハンソン
や!!!!



ボディーガードに囲まれたまま、一歩、一歩僕の方へ。


あっ、横のウッディのところへ。


監督のそばに来ると、ボディガードからの警備も緩まりスカーレットとウッデイが今日の簡単な打ち合わせを始めました。


これって、僕の真横たった2メートル先やでぇ。僕の真横の世界が急に「ハリウッド」に! 
手を伸ばせば触れる距離でっせ、奥さん。まじでちょっと舞い上がってしまったk-chulo。

この写真の右下部分に僕がいます。(見えないですけど、はははっ)

ウッディ・アレン監督作品に・・・_c0012903_23503096.jpg

(El Periodico紙より)

撮影でスペインの歌手や俳優と仕事をすることはあるけど、やっぱりそれとはちょっと違う雰囲気。正直告白します。やっぱり、僕ミーハーです。



撮影はスカーレットが現場入りして、20分も経たないうちに終了。さすがハリウッド女優。準備が全部整ってから、さっと演技して、さっと立ち去っていく。
まぁ、今日のシーンは彼女も観光客として歩く…ってだけなんで、大した演技がなかったからやろうけど。それにしても、ちょっとあっけなかった気も。

スカーレットの出演シーンで、彼女とすれ違う観光客役の僕の背中が映っているかも…です。


ハリウッドのビッグプロジェクトに、なんちゃって出演(かも?)の巻でした。


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by k-chulo | 2007-07-13 08:27 | ACTING